「現場より、事務のほうが時間を取られている」
小さな会社の社長さんから、よくお聞きする言葉です。見積に時間がかかる。請求書が溜まる。報告書が後回しになる。気づけば、夜や休日に書類と向き合っている——。
このページは、その事務作業を、どこから軽くすればいいかを整理したものです。関連する記事も、作業の種類ごとにまとめました。
いちばんの近道は、順番を間違えないこと
② 判断の要らない作業から任せる
③ 判断の要る作業は、線を引いて任せる
よくある失敗は、いきなり③から始めることです。見積のように判断が絡む作業から手をつけると、「やっぱり任せられない」となって止まります。
先に、判断が要らないのに面倒な作業を片づける。そこで楽になる実感が出てから、判断の要る部分に進む。この順番だと、まず失敗しません。
① 何に時間を取られているかを知る
意外に思われるかもしれませんが、ここがいちばん大事です。感覚ではなく、実際に書き出してみると、「毎回やっている同じ作業」が必ず出てきます。
繰り返している作業の見つけ方。ここから始めるのが、いちばん確実です。
どの作業から自動化するか。選び方の基準をまとめています。
② お金まわり(見積・請求・経理)
金額が絡むので慎重になりがちですが、拾い出しや書式づくりは判断が要りません。最後の金額だけ人が決める形にすれば、安全に任せられます。
見積と請求を、どこまで任せられるか。会計ソフトとの連携も含みます。
そもそも、今いくらかかっているのか。判断の土台になる部分です。
③ 書類(提案書・契約書・報告書)
毎回ゼロから書いている書類は、型を決めるだけで大きく変わります。
提案書を型から作る方法。時間のかかる書きものを軽くします。
契約書の見落としを減らす使い方。最終確認は人が行う前提です。
④ 予定とシフト
人数が少ないほど、組み替えの手間が大きくなるところです。
作成から管理まで。条件が多いほど効果が出ます。
⑤ 業種別に見る
同じ「事務」でも、業種によって重いところが違います。近いものがあれば、そちらをご覧ください。
見積・材料名の統一・写真整理・報告書。現場仕事の会社向けです。
飲食店・歯科医院・不動産会社の例。小さな事業所の事務が中心です。
品質管理の記録や確認作業を軽くする話です。
外注していた教材づくりを、社内でできるようにした事例です。
ホームページの更新を、外注せず社内で回す形にしたモデルケースです。
⑥ 人が辞める前に、残しておく
最後に、急ぎ度の高いものを置いておきます。事務の手順そのものより、その人しか知らない判断のほうが、失うと痛いところです。
ベテランの判断を、言葉と事例の形で会社に残す手順です。
ベテランの退職が決まった事務所を想定した、具体的な進め方です。
よくいただくご質問
Q. 全部を一度に変えないといけませんか?
いいえ。ひとつだけ選んでください。いちばん面倒で、判断が要らない作業がおすすめです。1〜2週間使って楽になった実感が出てから、次に進みます。
Q. 間違った書類が出てしまわないか心配です。
確認を人が行う形にすれば防げます。「金額が一定以上なら必ず社長が確認する」といった仕組みも作れます。
Q. 今使っているソフトは、そのまま使えますか?
多くの場合、そのままお使いいただけます。入れ替えではなく、その前後の手作業を減らすという考え方です。
もうひとつの入口:人の問題のほうから見る
事務が重いのは、人が足りないことの裏返しでもあります。採用の前にできることから整理したい方は、こちらをご覧ください。
おわりに
事務作業が減って生まれるのは、時間だけではありません。夜や休日が戻ってくることのほうが、大きいと感じています。
「うちの場合、何から減らせそうか」と思われた方は、お気軽にご相談ください。作業の棚卸しからご一緒できます。