「求人を出しているのに、応募が一件も来ない」

小さな会社の社長さんから、いちばん多くお聞きするお悩みです。採用にかかる費用だけが出ていき、現場は人が足りないまま。社長ご自身が、営業も経理も現場も抱えることになります。

この記事では、人が採れない状況で、今日から打てる手を3つに整理しました。AIの話も出てきますが、3つのうちの1つです。まず採用そのものの話から始めます。

なぜ、応募が来ないのか

理由は会社ごとに違うので、ここで断定はできません。ただ、ご相談を伺っていると、次のどれかに当たることが多いように感じています。

1つ目と2つ目は、お金と時間がかかります。すぐ手が打てるのは、3つ目です。

手① 求人票を「仕事の中身」で書き直す

条件で勝てないなら、中身で選んでもらうしかありません。応募を迷っている人が知りたいのは、だいたいこの4つです。

これを書くだけで、応募者の不安はかなり減ります。小さな会社の強みは、「社長の顔が見えること」です。大きな会社には、これが出せません。

条件で選ばれようとすると、規模の大きい会社に勝てません。
「ここで働くとどうなるか」で選んでもらう。

文章を書くのが苦手な方は、ここはAIが得意なところです。箇条書きで情報を渡せば、読みやすい求人票の文章に整えてくれます。

手② 採用の前に、仕事を棚卸しする

「人が足りない」とき、私たちはすぐ「人を増やそう」と考えます。でもその前に、一度確かめたいことがあります。

その仕事は、本当に全部必要ですか。

やり方は簡単です。一週間、やった作業を紙に書き出すだけ。そして、3つに分けます。

実際にやってみると、「やめられる」と「減らせる」が思ったより多く出てきます。人を一人増やす前に、一人分の仕事が減ることもあります。

そして、ここが大事なところですが——棚卸しは、採用がうまくいっても必要です。無駄が多いまま人を入れると、その無駄ごと引き継ぐことになります。

手③ 一人分の仕事を、仕組みに置き換える

減らしてもまだ足りない。でも人は採れない。そのときに出てくるのが、AIという選択肢です。

ここは正直にお伝えします。AIは、人の代わりにはなりません。現場に立つことも、お客様に頭を下げることも、その場で判断することもできません。

できるのは、人がやらなくてもいい仕事を引き受けることです。

これらは、夜や休日に社長が一人でやっていることが多い仕事でもあります。ここが空くと、日中を本業に使えるようになります。

費用の感覚については、人を一人雇うと年間いくらかかるかを比べた記事に詳しく書いています。

「採用をやめましょう」という話ではありません

誤解のないように書いておきます。人は、必要です。

申し上げたいのは、「今すぐ、足りない分を全部ひとで埋めなくてもいい」ということです。

急いで採用して、合わない方が入り、数か月で辞めてしまう——これがいちばん消耗します。採用コストも、教える時間も、戻ってきません。

仕事を減らし、仕組みで支えておけば、急がずに、合う人を待てます。そして入っていただいたときには、無駄が減った状態で迎えられます。

どれから始めるか

3つ全部を一度にやる必要はありません。おすすめの順番はこうです。

  1. 棚卸し(手②) 一週間、作業を書き出す。費用ゼロで、いちばん気づきがあります
  2. 求人票の書き直し(手①) 棚卸しで仕事の中身が見えているので、書きやすくなっています
  3. 仕組み化(手③) 減らしても残った定型作業を、ひとつだけ選んで任せてみる

いきなり3番から入ると、何を任せればいいか分からず止まります。先に減らす。それから仕組みにする。この順番です。

おわりに

人が採れないのは、その会社に魅力がないからではありません。働く人の数そのものが減っているなかで、小さな会社ほど影響を受けやすい——それだけのことだと思っています。

だからこそ、人の数に頼らない形を、少しずつ作っておく。採れたら、もっと良くなる。採れなくても、回る。その状態を目指すのが、現実的だと考えています。

「うちの場合、何から減らせばいいだろう」と思われた方は、無料相談でお聞かせください。一緒に棚卸しするところから始められます。