補助金を調べようとして、こう思ったことはありませんか。
「サイトによって、書いてあることが違う」
実際、違います。今年は特に注意が必要です。大きな変更があったからです。
「IT導入補助金」は、名前が変わりました
中小企業庁の公募要領のページに、令和7年度補正予算事業から名称を変更したと案内されています。事務局の公式サイトでも、2026年度の申請は新しい名称に読み替えるよう案内が出ています。
ここが厄介なところですが——申請マイページなど一部の画面やメールには、まだ旧名称が残っているとのことです。事務局自身がそう告知しています。
つまり、「IT導入補助金」で検索して出てくる情報は、古い可能性があります。名前を知らないまま探すと、去年の条件を見て判断してしまいかねません。
ほかの制度も、動いています
調べた範囲では、ものづくり補助金のような従来からある制度も、枠組みの見直しや再編が進んでいるようです。
ただし、ここは断定を避けます。制度名・回数・締切は、情報源によって記載が食い違っていました。私たちが調べたときも、民間の解説サイト同士で日付が合わない箇所がありました。
更新が止まっていたり、前年度の情報がそのまま残っていたりします。
公式情報は、この3か所で足ります
補助金は、必ず「出している側」の情報を見ます。この3つで十分です。
- 中小企業庁の公募情報 いま公募中のものが一覧で出ています。いちばん確実です
- 中小機構「補助金活用ナビ」 制度ごとの解説とスケジュール。公的機関の運営です
- 各補助金の事務局サイト 公募要領の最新版、締切、申請の手順。最終確認はここ
加えて、国の補助金申請システム「jGrants」と、中小企業向けポータル「ミラサポplus」も公式です。
検索するときは、制度名のあとに「事務局」や「公募要領」を付けると、公式ページにたどり着きやすくなります。
選ぶときの、3つの軸
制度の中身は毎年変わるので、選び方の軸だけ押さえておけば十分です。
軸① 何を買うのか
補助金は「何に使うか」で入口が分かれます。
- ソフト・システム・AIツールの導入 → デジタル化・AI導入補助金の系統
- 機械や設備 → ものづくり系・省力化系の制度
- 販路開拓・広告・小規模な取り組み → 小規模事業者向けの制度
ここを間違えると、そもそも対象になりません。最初に「何を買いたいのか」を一行で書くところから始めてください。
軸② 自社の規模が、対象に入るか
「中小企業」「小規模事業者」は、業種ごとに従業員数などの定義があります。ご自身の会社がどちらに当たるかで、使える制度が変わります。
軸③ 条件を、続けられるか
ここがいちばん見落とされます。
デジタル化・AI導入補助金については、賃上げに関する要件の変更や、2回目以降の申請者への賃上げ要件の追加があると案内されています。
補助金は、もらって終わりではありません。約束したことを、あとで守れるか。ここを確認せずに申請すると、採択後に苦しくなります。
申請前に、必ず確認する3点
- 公募要領の最新版 PDFの日付を見てください。何度も改訂されます
- 締切の日時 「◯月◯日17:00」のように時刻まで決まっています。当日は混み合います
- 対象になる経費の範囲 買いたいものが本当に対象か。ここは事務局に直接聞くのが早いです
事務局には問い合わせ窓口があります。遠慮なく電話して構いません。民間サイトを何時間も読むより、確実で早いです。
最後に、いちばん大事なこと
「補助金が出るから入れる」で決めた道具は、たいてい使われないまま終わります。それでも自己負担分は発生します。
順番は、こうです。
- 何に困っているかを、はっきりさせる
- それを解決する手段を決める
- そのうえで、使える制度がないか探す
3番から始めないこと。これだけで、失敗のほとんどは防げます。
関連して、補助金・助成金の申請でつまずかない5つのチェックポイントも書いています。
※ 本記事は2026年10月19日時点で公開されている情報をもとにしています。制度名・要件・締切は変更されることがあります。申請の前に、必ず各事務局の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。個別の採択可否や要件の判断については、専門家または事務局にご相談ください。